不確実な時代をクネクネ蛇行しながら道を切りひらく非線形型ブログ。人間の思考の形の変遷を探求することをライフワークに。 デザインとは「生活文化をつくる仕事」だといったのはドイツで活躍するデザイナーの阿部雅世さんです。原研哉さんの対談『なぜデザインなのか。』のなかでの発言でした。最近、読んだ『かくれた次元』では「人間は文化というメディアを通してしか意味ある行為も相互作用もできない」というエドワード・ホールの言葉もありました。 文化というのはいったい何だろう? そんなことを思いながら、もっと文化というものに関して様々な人の見方を知っておこうという活動の一環として、いまは網野善彦さんの『無縁・公界・楽 日本中世の自由と平和』を読んでいます。 いまでは穢れや貧窮など負のイメージがつきまとう「無縁」や「公界」という言葉の背景に、かつては人間の本質的な自由につながる「無縁の原理」が存在したことを解明した