不確実な時代をクネクネ蛇行しながら道を切りひらく非線形型ブログ。人間の思考の形の変遷を探求することをライフワークに。 「モダンデザインの歴史をざっと概観する」<1・2・3> 18世紀の混乱からスタートして20世紀の初頭に結実したデザインを生んだといえる近代のしくみがいまや綻びてきているのが現在です。 その綻びが指摘されはじめたのは早くも1960年代の終わりごろです。商業化に偏りすぎたデザインに対する批判だけでなく、モダンデザインが目指したユニバーサルデザインの標準化や規格化は、必ずその枠組みに収まらないマージナルなものを生み出してしまいました。 建築家のミース・ファン・デル・ローエが考案したユニット化された均質的な空間が積層し増殖する「ユニバーサル・スペース(普遍的空間)」という空間デザイン手法による鉄とガラスの建築は暑いアフリカやアジアの地域では明らかに適さないものでした。 小学校などで