チベット僧の転生者が、スペイン南部アルプハラに生まれた──。 オセル・イタは、オマイラ・サンチェス(コロンビアの火山噴火で瓦礫に足を挟まれ、その救出活動が全世界に報道された少女)やチェルノブイリ原発事故、スペースシャトル・チャレンジャー号の爆発事故と同様、スペインのテレビ報道番組「インフォルメ・セマナル」の80年代の産物だ。 オセルは「あり得ない現象」であり、「信仰のなせる技」でもあった。マリアという名の女性と、レンガ職人の夫との間に生まれた5番目の子供であるオセルは、かつてないほど大きな話題になった。 それから約40年後、テンジン・オセル・リンポチェというチベット名を持つものの、スペインでは永遠に「幼なきラマ僧」として知られるオセルが、再び注目を集めるようになっている。彼のドキュメンタリーをHBOが1作、そしてアルプハラ出身の作家で映画監督のサマジ・モレノがもう1作、製作したからだ。 H
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