「今日の献立は、白菜スープ、鶏肉のレモンソースかけ、大根サラダ、フルーツヨーグルト、牛乳です。献立を考えたのは1年3組の林舞由香さん(13)です」。3月の初め、長野県塩尻市立広陵中学校の各教室で給食が始まると、テレビで放送委員の紹介が流れた。 同中の給食は、1年生が作った献立で、毎日、全校約600食が出される。1学期の家庭科の授業で、1年全員に給食で食べたい献立を考えさせ、2学期が始まる8月末から1年間の給食205回のうち半数強が、生徒考案の献立となる。 「材料の吟味から食事の意味を考えてもらいたい」「食べ残しをなくしたい」と、栄養教諭の杉木悦子さん(55)が前任校から取り組み、10年になる。 主食(ご飯)、汁物、主菜、副菜、デザート、牛乳のセットとして献立を作成。その際の約束は、〈1〉食べてもらうみんなのことを考える〈2〉六つの食品群全部から食品を選ぶ〈3〉畑で自分たちが育てた野菜や地元