静岡県吉田町は、来年度から小中学校の夏休みを最短で10日間に短縮する方針を決め、19日夜から保護者への説明会を始めた。背景には教員の長時間労働問題があり、授業日を増やして1日当たりの労働時間を減らすことが狙い。ただ、極端な日数減に保護者らからは「子どもたちがかわいそう」との声が出ている。 計画は2月、町の総合教育会議で了承された。町立の3小学校、1中学校にエアコンを設置し、授業環境を改善したうえで夏休みなどの長期休暇を短縮。夏休みは今年度は24日間あるが、最短で10日間にする。これによって今年度は210日の授業日を来年度は220日以上とし、1日6時限の時間割を4~5時限に短縮して教員の負担を減らす。翌日の授業準備の時間も確保でき、子どもの学力向上につながると町はみる。 教員の長時間労働は全国で問題化。同町でも時間外勤務は昨年度、小学校で月平均57・6時間、中学校で90・1時間に上るという。