参院議員の河井案里被告(46)が初当選した昨年7月の参院選広島選挙区で車上運動員14人に違法な報酬を払ったとされる公選法違反事件で、広島地検が案里被告と夫の前法相克行被告(57)=衆院広島3区=を不起訴処分にしたことが10日、関係者への取材で分かった。嫌疑不十分とみられる。地検は、違法報酬を受け取った車上運動員の刑事処分をしない方針も固めたもようで、同事件の捜査は終結する見通し。一方で、大規模買収事件については原資などの捜査を継続しているとみられる。 この事件では、昨年7月19~23日に車上運動員14人に法定上限の2倍の1日3万円の報酬計204万円を渡したとして、同法違反(買収)の罪で起訴された案里被告の公設第2秘書立道浩被告(54)が広島地裁で懲役1年6月、執行猶予5年の有罪判決を受けて控訴中。克行被告の政策秘書だった高谷真介被告(44)も起訴され、広島地裁で公判が続いている。 関係者に