そんな米国中心主義のネットの世界を突き崩す動きが加速している。日本と中国の間を隔てる「長城」のような壁を乗り越えるネットビジネスの波だ。日本進出を本格化させるアリババは氷山の一角に過ぎない。 「グーグルとヤフーを負かした男」。こう語られる百度(バイドゥ)の李彦宏CEO(最高経営責任者)は、中国ネット業界ではアリババの馬雲CEOと並ぶスーパースターだ。百度は中国で検索シェアを急速に伸ばし、瞬く間にグーグルとヤフーを圧倒する6割以上を握る存在になった。2006年12月期は前期に比べ売上高が約2.6倍、純利益は約6.3倍に拡大した。 そんな百度が今、日本市場の攻略に乗り出している。昨年12月に参入を表明し、今年3月20日に試験版のサービスを始めた。サービス開始の直前に来日した李CEOは、日本進出に込める熱い思いを語った。 後発から検索シェア首位に 「私たちは中国で先行者ではなかった。後発で参入し