フグが作った海底のサークル=マリンステイション奄美の伊藤公昭さん撮影サークルを作っているシッポウフグの仲間のオス=伊藤公昭さん撮影 【波多野陽】鹿児島県の奄美大島沖の海底に点在するミステリーサークルのような砂の構造物。実は、新種のフグが作っていたことが研究者らの調査でわかった。メスに産卵してもらうため、体長10センチのオスが飾り立てたサークルは直径2メートルにもなる。 サークルがあるのは水深20〜30メートルの海底。その存在は約20年前からダイバーたちに知られていたが、何かはわかっていなかった。 そこで、千葉県立中央博物館の川瀬裕司・主任上席研究員や水中写真家の大方洋二さんたちは昨年6〜7月、10個のサークルを調べた。すると、シッポウフグの仲間の新種とみられるオスが10日間ほどかけて、作っているのを確認した。川瀬さんは「こんなに精密な物を魚が作っているのに驚いた」という。 続きを読む