「安倍一強」が叫ばれて久しい。東京新聞記者の望月衣塑子氏と評論家の佐高信氏による新刊『なぜ日本のジャーナリズムは崩壊したのか』は、この政権の恐るべき権力基盤を「メディアとの関係」から描き出す。政権はいかにメディアをコントロールし、メディアはいかに権力に追従しているのか。この国の中枢の真実。 記者の凋落を示すダメ会見 いまの記者は、みな揃っておとなしく、サラリーマン化が進んでいる。型にはまったこと以上の行動をするのを極端に恐れるあまり、取材相手を追及し、本音を吐き出させようとする気迫が感じられない。 六月一八日の午後六時から開かれた首相会見では、わずか会見の三時間前に河井克行前法相と妻の案里議員が公選法違反容疑で逮捕されたのにもかかわらず、事件についての質問は、事前に質問を投げていた幹事社・フジテレビだけ。 しかも、「自民党から振り込まれた一億五〇〇〇万円の一部が買収資金に使われたことはない
![望月衣塑子、怒る…官邸にしっぽを振る「矜持なき記者たち」のダメっぷり(望月 衣塑子)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/248142d7844dbd88c114c03e4ef77e164050acb9/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fgendai-m.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F5%2Fa%2F1200m%2Fimg_5a1e2847ee73fb4c983df39bce888b2685082.jpg)