今回のことば 「東証一部復帰を果たす決心で、片道の切符を買って、日本にきた。ようやくこの目標を果たすことができた。本当はいま社長を辞めたいが、個人のわがままでは決められない」(シャープ・戴正呉社長) シャープが2017年12月7日、東京証券取引所市場第一部銘柄に指定された。 同社は2015年度通期連結決算で430億円の債務超過に陥り、2016年8月1日付けで、市場第一部から市場第二部へと指定替えになっていた。だが同年8月に鴻海精密工業が出資を完了し、鴻海ナンバー2の戴正呉氏を社長として送り込んで、鴻海傘下で再建を進めてきた。 戴社長は2016年8月21日に発表した経営基本方針において「経営幹部に期待すること」として、8つの項目を設定したことを明らかにし、そのひとつに「東証一部への早期復帰を共通目標として、業務を遂行すること」をあげ、東証一部復帰は戴社長にとっての最優先課題のひとつとしていた