岩石のように各種の鉱物種の不規則な大きさの粒子の混合物では,何をもって均質というかが難しい.巨視的に見れば均質のような岩石でも,粒子単位に近い大きさで細かく見れば非常に不均質である.岩石には部分的に均質であっても全体は不均質であったり,組成が漸移するものも数多く存在するので,一段小さいものの変動を基準にして大きなものの変動の有為性を調べ,これを均質の目安として考える必要がある.有為性の判断にはカイ二乗検定法や分散分析法などの統計的手法が用いられている[鈴木 : 1994].測定した量の変化を表すためには,平均値(期待値),分散,個数量が必要となる.測定値の母集団同士を比較するためには平均値の差の検定が必要となる.さらに平均値の差のない場合には,分散分析(the analysis of variance)を用いて分散比(F)の値を計算し検定を行い,測定の単位の変動に比べて全体の変動が有意でな