昨年12月に厚生労働省が発表した、2014年の「国民健康・栄養調査」。世帯の所得が低いほど米やパンなど穀類の摂取量が増え、野菜や肉の摂取量は減少、さらに低所得者は喫煙や健康診断未受診の割合が高い、などの内容が話題を呼んだ。 そして、厚労省の「所得が低い人は、栄養バランスの良い食事を摂る余裕がなくなっているのではないか。食事の内容を見直すなど、健康への関心を高めてほしい」というコメントに対して、インターネット上では「お金がないから見直せないんだ」「やれるものならやっている」と非難の声が殺到した。低所得層からすれば、あまりに一方的な感覚を覚えたのかもしれない。 実際の数値を見ながら、考察してみたい(便宜上、世帯所得200万円未満を低所得、200万円以上600万円未満を中所得、600万円以上を高所得と定義する)。1日平均の穀類摂取量を調べると、低所得の男性535グラム、女性372グラムに対して、