SFに出てくる動物といえば猫のイメージがある。ハインライン「夏への扉」の影響だろうか。だが世に動物萌えの種は尽きまじ。猫SF以外にも様々な動物が取り上げた作品があるはずだ。というわけで十二支SFを考えてみる。 子(ネズミ):ダニエル・キイス「アルジャーノンに花束を」 アルジャーノンは小説界通しても最も有名なネズミでしょう。他に鼠SFとしては冲方丁「マルドゥック・スクランブル」のウフコックとか。 丑(ウシ):津原泰水「五色の船」(「11」収録) 牛SFはぱっと思いつかなかったので、そのかわり牛の身体と人の顔を持つとされる妖怪「くだん」を扱ったこの短編に。おそらくここで紹介した作品の中で一番文章がきれい。 寅(トラ):ベスター「虎よ、虎よ!」 虎はでてこないらしい(おい)。 卯(ウ):ルイス・キャロル「不思議の国のアリス」 ウサギってあんまりネタにしづらいですよね。あとは「ピーター・ラビット」