ウクライナ情勢が緊迫している。ウクライナ軍内では、早ければ2月20日、北京五輪が終わった後に、ロシアによるウクライナ侵攻があり得ると指摘する声もあるようだ。ウクライナとロシアの双方にとって重要なパートナーである中国は、とりあえず「ウクライナ危機を煽動するな」と冷静を呼び掛けているものの、北京とモスクワの間には外交・防衛関係が確立しており、ロシアのウクライナ侵攻に合わせて中国がロシアを支援するか、台湾海峡で行動を起こすなど、なんらかのアクションをとるのではないかと見る専門家は多い。 2021年末に米・ホワイトハウスが行ったブリーフィングで、記者からウクライナ侵攻と台湾侵攻が同時に起こる可能性について問われたブリンケン国務長官は、「そうならないようにあらゆる措置をとる」と答えたが、これは裏を返せば、米国側もそうした事態がまったくあり得ないと思っているわけではないということだ。その一方で、ウクラ