→紀伊國屋書店で購入 活版印刷術の登場によってヨーロッパ社会がこうむった根本的な変化を研究した本であるが、「印刷革命」という表題は誤解をまねくかもしれない。本書の執筆のきっかけはマクルーハンの『グーテンベルクの銀河系』(1962)だったという。アイゼンステインは印刷術が人間の経験を解体し認識能力をも変容させてしまったとする『グーテンベルクの銀河系』の主張に衝撃を受け、本当にそのような変化が起ったのか、印刷術の実際的な影響とはどのようなものだったのかを知ろうとセカンド・オピニオンを探したが案に相違して印刷術と社会の変化の関係を調べた本は皆無だった。そこで自分で調べはじめ1979年に『The Printing Press as an Agent of Changes』という浩瀚な研究を上梓した。本書は同書を一般読者向けに要約したものである。 印刷術はなるほど革命だったが、口承文化から文字文化へ
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