節点の剛性マトリクスとは「全体座標系であらわされた剛性」であり、同時に「骨組全体の剛性」をパノラマ的にあらわすものです。そこで、これを全体剛性マトリクスと呼んだりします。 今回の内容は、(前回述べた手順で作成した)全体座標系に変換された部材の剛性マトリクスを、どのようにして全体剛性マトリクスに組む込むのか、というものです。 全体剛性マトリクスの作成にはいくつかの方法がありますが、ここでは、もっとも合理的でかつ分かりやすい(と私が思っている)方法を紹介することにします。 使用する例題は下のような「山形ラーメン」です。 (例によって、節点は塗りつぶした四角形であらわしています。また、丸で囲んだものが「節点番号」、四角で囲んだもが「部材番号」ですが、これらの番号は以後の説明の便宜のためにつけているもので、それ以上の意味はありません。) さて、まず最初に考えるべきなのは、この骨組にはいったい何個の