誰にも訪れる可能性のある家族の介護。特に日本の超高齢化社会では、高齢の子どもがさらに高齢な親を介護する「老々介護」の問題も浮上し、もはや他人事では済ませられない状況になっています。かくいう私の家族も、数年前まで親戚総出で祖母の介護をしていた時期がありました。田舎ではそう簡単に介護付き老人ホームの空きもないらしく、空席を待ちながら家で順番にケアをしていたため、ことあるごとに仕事と介護の両立の困難さは家族から聞いていました。 認知症を“徘徊”と言わないで完全に介護になる前まで祖母はごく普通に生活していましたが、やがて物忘れが多くなったり、ごはんを食べたばかりなのに再び「お腹空いた」と言って食べるようになったりしたそうです。それが認知症のはじまりだったのですが、その後フラリと家からいなくなる「徘徊」が始まるようになった時は、さすがに家族も苦労したようです。 同じ家にいても四六時中見ている訳にもい