音楽は人にどのような影響を与えるのか。脳科学者の中野信子さんは「音楽は、副作用のない薬のようなものだ。知らず知らずのうちに追い詰められ、誰にも助けを求められないうちに命を手放さざるを得なくなるまでになって沈んでいく人にも、特別な処方箋がなくとも届けることができる」という――。 ※本稿は、中野信子『脳の闇』(新潮新書)の一部を再編集したものです。 音楽を聴けば頭が良くなる、は本当か 新型コロナウイルスのパンデミックのさなか、特にその初期には不要不急の最たるものとして攻撃の憂き目にあったのが、各種ライブではないだろうか。ライブハウスで感染者のクラスターが複数発生したことが問題視され、ライブハウスは軒並みクローズし、ライブも続々と中止された。音楽ファン、そしてライブ活動を中心にしている音楽業界の人々にとってはダメージも大きかっただろう。 音楽が脳に与える影響は大きい。このことは、これまでの数多く
![「音楽を聴けば頭が良くなる」だけではない…脳科学者が語る音楽が思考力と幸福度に与える驚きの効果 悲しいときは悲しい音楽を聴くのが正解](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/1e0e8ae070b7d5209b05679324400731c66035a8/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fpresident.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F8%2F5%2F1200wm%2Fimg_855fa1fc5d46047ceb795b93699222871019995.jpg)