前橋市千代田町で260年間続く瀬戸物店「小松屋陶器店」が、来年6月をめどに店を閉じる。 10代目店主の荒井達郎さん(88)の体の具合が悪くなったことなどが理由で、荒井さんは、「さみしさはあるが、最後まで元気に店に立ちたい」と話している。 創業は江戸時代の1756年。歴代店主は前橋藩の御用商人も務め、各地から集めた陶磁器を、利根川を利用して、船で店の近くまで運んでいた。9代目だった父、豊吉さんまで、店主は「荒井甚八」を襲名した。 1945年8月には、前橋空襲で陶磁器を保管していた蔵が被害にあった。焼け残ったのは、七福神の布袋をかたどった置物二つと火鉢だけ。店は存続の危機に陥った。 「茶わんや箸でも売れば生活はできる」。戦前は、高価な陶磁器を取りそろえた店として栄えていたが、豊吉さんは、一般家庭でも使える日常品を店頭に並べることにした。終戦直後で、物資が不足している中、全国各地を巡り、手ごろな
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