【秋山惣一郎、香取啓介】税金の無駄遣いを外部の有識者が点検する14日の「行政事業レビュー」で、「環境に優しい」とアピールするはずの雪を使った冷房事業が、逆に「エコではない」と指摘された。所管する環境省は見直しに追い込まれた。 この事業は、雪国から運んだ雪を都市の空調に使って、排出する二酸化炭素(CO2)を削減するだけでなく、雪の処理コストや雇用減に悩む地方活性化にも寄与しようという実証実験。予算は昨年度からの3年間で3億7千万円が計上されている。 ところが、昨年、北海道から貨物列車などで東京都心のホテルまで運んだところ、輸送に多くのエネルギーを費やし、かえってCO2排出量が増えた。環境省の担当者は「『近距離ならば』と、今年は山梨県から運んだら効果は見られた」と弁明した。 環境省は「採算に乗らないものを、どうすれば事業化できるか考えた」とも説明したが、有識者から「そもそも事業採択の段階で引っ