筆者は過去約20年間、主にOracleデータベースに携わってきたエンジニアです。最初はアプリケーション開発者としてキャリアをスタートし、DBAとして多くのデータベースを管理することや、SQLチューニング、障害対応などを行ってきました。扱ってきたバージョンはOracle7から12cまで、HA構成からRAC、Data Guard、Exadataと、Oracle製品の進化とともに経験を積んできました。本連載では、そんな筆者が、Oracle技術者の立場からSAP HANAについて様々な視点から考えていきたいと思います。 HANAについてはそれまで「インメモリ・カラムストア型データベース」という漠然とした認識しかありませんでした。 すべてのデータをインメモリで処理する。 カラムストアでOLTPとOLAPの両方に対応する。 という2つがHANAの最も特徴的なものですが、特に後者は一般的なRDBMSを扱