←3:ミュンヘン中央駅にてからの続き 午後11時頃、ミュンヘン中央駅の12番乗り場に3列車併結編成の国際夜行寝台列車が入線して来た。 プラットホームに表示された行き先表示には、ずらりと3つの街の名前が連なる。 くすんだ水色の寝台車は、ハンガリー国鉄が運行するブダペスト行きのEN463「KALMAN IMRE」。 それにベネチア行きのCity Night Line 40463「PICTOR」の赤い寝台車が続く。 「KALMAN IMRE」とはオペレッタ「チャールダーシュの女王」で知られるハンガリー出身の作曲家の名前、「PICTOR」は南半球の星座「がか座」だ。 そして、白地に青のストライプが鮮やかなクロアチア鉄道の寝台車が、今夜僕が乗車するザグレブ行きEN499「LISINSKI」。 「LISINSKI」はクロアチアの作曲家の名前で、ザグレブの音楽ホールにもLISINSKIの名が冠されている