【AFP=時事】軍事政権が起草した新憲法草案の賛否を問う国民投票を7日に控えたタイの軍事裁判所は1日、著名な学生活動家の母親を、フェイスブック(Facebook)上に投稿された一言のコメントを理由に不敬罪で起訴した。人権活動団体は、軍事政権による反対派への弾圧だとして非難している。 【関連写真】軍事裁判所へ向かう被告 パトナリ・チャンキット(Patnaree Chankij)被告(40)は今年5月、王室を侮辱した容疑で逮捕された。タイでは不敬罪で有罪が認められれば、最長で禁錮15年が科される。 チャンキット被告の弁護団によると、同被告は王室批判に当たるとされる私的なメッセージを受け取り、それに一言「ja(タイ語で『うん』の意)」と返信したために訴追されたという。 人権活動団体はこの件について、王室に関するあいまいな言及でさえ犯罪だと拡大解釈する軍事政権の非道な事例だとみなしている。