7月15日(水)、第163回(2020年上半期)芥川龍之介賞・直木三十五賞の選考会が都内某所で開催される。 コロナ禍の影響か、いつもと違って選考開始が午後2時と大幅に早まっているので、夕方までには受賞作が決定する見通し。では早速、候補作の顔ぶれと見どころを紹介しよう。まずは芥川賞から。 ■第163回芥川龍之介賞候補作品(作者名五十音順) 石原燃(1972年生まれ・初)「赤い砂を蹴る」(文學界六月号)岡本学(1972年生まれ・初)「アウア・エイジ(Our Age)」(群像二月号)高山羽根子(1975年生まれ・3回目)「首里の馬」(新潮三月号)遠野遥(1991年生まれ・初)「破局」(文藝夏季号)三木三奈(1991年生まれ・初)「アキちゃん」(文學界五月号) ごらんの通り、高山羽根子以外は全員、今回が初候補。その中にあって、"太宰治の孫"(津島佑子の娘)というプロフィールのおかげでメディアの熱い