「物忘れ」はマンネリ化した脳の使い方が原因だった 人の名前が出てこない、何を言おうとしたのか忘れる、簡単な漢字の書き方がわからなくなる――40~50代以降になると、脳の働きの低下を実感するシーンが増えてくる。定年後に向けて新たな分野を学ぼうとしたり、楽器や語学をマスターしようとしてみたはいいものの、思うように進まずに挫折、という経験もあるかもしれない。「見た目と同じように脳だって老化するんだ。仕方ない」とあきらめながらも、認知症の始まりではないか、と不安になることもあるだろう。 このような悩みに対し、「中高年世代の物忘れや記憶力の低下は、ほとんどの場合、加齢による老化というよりも、脳の偏った使い方、つまり脳のマンネリ化が原因で起こります」と説明するのは、脳科学・MRI脳画像診断を専門とする脳内科医で加藤プラチナクリニック院長の加藤俊徳氏だ。 加藤氏は、これまで30年以上にわたって、0歳の子