経済学者のリチャード・レイヤードと臨床心理学者のデイヴィッド・M. クラークの共著による『心理療法がひらく未来――エビデンスにもとづく幸福改革』が刊行されました。イギリスでは,治療効果の高い心理療法を多くの人に提供しようと心理療法アクセス改善(IAPT)政策が進められています。その概要と背景,そして日本への示唆について,監訳された丹野義彦教授が解説します。第3回は精神分析療法から認知行動療法へ,そして勘からエビデンスへというパラダイムシフトについて。(編集部) →連載第1回はこちら →連載第2回はこちら 丹野義彦(たんの・よしひこ) 東京大学大学院総合文化研究科教授。東京大学大学院心理学専攻修了,群馬大学大学院医学研究科修了(医学博士)。著書に,『講座臨床心理学(全6巻)』(東京大学出版会,共編著),『叢書 実証にもとづく臨床心理学(全7巻)』(東京大学出版会,共編著),『臨床心理学』(有