街中の鳥居、田んぼの中のこんもりとした森、山の頂の小さな社、全国至るところに神社はあります。神社のある風景、それはごく身近な、しかし日本にしか見られない独特の風景です。 そのような神社を中心とした、日本の神々への信仰が神道です。 神道は、日本人の暮らしの中から生まれた信仰といえます。 遠い昔、私たちの祖先は、稲作をはじめとした農耕や漁労などを通じて、自然との関わりの中で生活を営んできました。 自然の力は人間に恵みを与える一方、猛威もふるいます。 人々は、そんな自然現象に神々の働きを感知しました。 また、自然の中で連綿と続く生命の尊さを実感し、あらゆるものを生みなす生命力も神々の働きとして捉えたのです。 そして、清浄ななかにも威容を誇る山や岩、木や滝などの自然物にも神さまが宿るとして、お祭りをするようになりました。 やがて、祭りの場所には建物が建てられ、神社が誕生したのです。 このように、日