ブックマーク / straydogtokyo.hatenablog.com (2)

  • お前は貧乏人 4 - 野良犬。故郷に帰る。

    「おい! お前の家、 お化け屋敷みたいなんだってな! 貧乏だから引っ越したのか? この貧乏人! お前は貧乏人だ!」 友達二人が私の誘いを断って 帰宅した翌日の下校時、 一人の同級生が、私に罵声を浴びせた。 彼の名は石川【仮名】 一年生の時から私と折り合いが悪く 何度か取っ組み合いの喧嘩をした事が ある同級生だ。 一卵性の双子であった彼等は 常に何人かで徒党を組み 順番にクラスの誰かを標的にしては 虐めを繰り返していた。 石川兄弟は、取り巻き数名と 下校する私の後を着いて歩き 楽しそうに囃し立てる。 「貧乏人!  貧乏人! お前は貧乏人! とーちゃんも かーちゃんも 貧乏人!」 帽子を被った頭に コツコツと何かが当たり続けている。 彼等は道端の小石を拾っては 私の頭を狙って投げつけていたのだ。 私は黙って下を向いて歩いていた。 昨日、一緒に帰宅して 新しい自宅を見た友達のどちらかが 石川兄弟

    お前は貧乏人 4 - 野良犬。故郷に帰る。
    gotty131
    gotty131 2019/07/24
  • お前は貧乏人 1 - 野良犬。故郷に帰る。

    「お前は貧乏人」 この言葉は 私が25歳で小さいながらも 一軒目の建売の家を買う頃までは 第三者が私を蔑む時に使う常套句だった。 今でも脳裏には 私を虐げ、蔑み 冷たい視線を浴びせた様々な人の声を借り この言葉がリフレインと なって夢の中に響き続け 真夜中に突然目を覚ます時がある。 後頭部から滴る汗。 獣の様に激しい呼吸。 鋼のように強く握り締めた両拳。 寝室の暗闇の中 不安に駆られた視線が 何かを求めて漂う。 傍で静かな寝息を立てる 家内と娘を顔を見つけて ようやく、夢との狭間から 現実に戻る。 1980年 4月5日 私の人生の目標が楔のように 心に打ち込まれた日。 目標を達成しようとすればするほど 禍を起こした悪魔が 私の気持ちを焼き払おうとするように この心無い言葉を誰かの口を借りて 今でも夢の中で私に吐きつけるのだ。 「お前は貧乏人」 「お前は貧乏人」 「お前は貧乏人」 「お前は貧

    お前は貧乏人 1 - 野良犬。故郷に帰る。
    gotty131
    gotty131 2019/07/16
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