ピンストライプが歩いてくる。ボトムスはショートパンツでトップスはコート。パンツよりコートの丈のほうが長い。縞間の幅はコートのほうが広いので、上半身の大きいパワーシルエットに見える。が、ストライプシャツとレジメンタルタイ、Vネックニットのインナーのせいか、襟元はほんの少しトラッドっぽい。 そんな、一連のストライプ・シリーズ=ヴェルサーチによるテーラードの提案が過ぎると、カジュアルゾーンへと突入する。そして、ヴェルサーチによる「古典」が顔を出す。ブラック&ホワイトのグラフィカルなプリントや、淡くクールなベビーパステル。極め付けはメデューサの顔やグリークキー(ラーメン丼のふちに似た連続模様)が入った、鮮やかなプリント柄。いずれも、古代ローマやギリシャの意匠をモチーフにした、同ブランドのアイコンである。 普通、創業者の後を継いだデザイナーは、過去の遺産をあまり使わなくなる。しかし、ドナテッラ・ヴェ
![くっきり、はっきり、ストライプ&プリント!──ヴェルサーチ 2018年春夏コレクション](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/391118ab9d2fcf6f4b8164da588d8f4818d4f3ca/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fmedia.gqjapan.jp%2Fphotos%2F5d27a748b407bd0008d1ec06%2F16%3A9%2Fw_1280%2Cc_limit%2Feye-1.jpg)