鮮やかなアノラックに目を奪われる。赤地にブルーの楽しげなプリント。どこかフォークロアな味のあるパターンには、ほんの少し懐かしさもある。このバンダナのような柄はなんだろう? 袖や裾からは透けるフリルが覗く。しかし、その一瞬よぎるフェミニンさを、肩とポケットのカーキの布、腕に巻かれたミリタリーベルトが相殺する。ジッパーが斜めに走るディテールも、マニッシュなスピード感を付加する。肩あての横のジッパーを開けば、なかからもプリントが覗く。優し気なのに、本格仕様。こんな山男に出会ったら好きになってしまいそうだ。 同じ柄はニットにも使われる。あえてラフに縮らせた毛糸のフリンジが「腰みの」のようでカワイイ。エスニックやトライバルということばが浮かぶが、そんな枠にも収まり切らない。手持ちハンドル付きのメッセンジャーバッグにはよく見ると、ニットと同じ柄の刺繍。いや、同柄の色違いの、縮小版。メンズ小物に柄とは珍
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