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2011年7月10日のブックマーク (4件)

  • いい道具のこと - レジデント初期研修用資料

    何かやりたいことがあって、それにふさわしい道具を探すのが正統なのだろうけれど、何か面白い道具を手に入れて、それを使ってみたいがために、何かをはじめるケースというのもけっこうあって、いい道具というものは、そうした人を動かす何かを持っているのだと思う。最近試しているものについて。 蛍光ペンを買った ステッドラーのテキストサーファーゲルという固体インク蛍光ペンを買った。感触が面白くて、線を引きたくて、積んでいた専門書を何冊か消化できた。 蛍光ペンはページの裏写りが好きになれなくて、昔はずっと、蛍光色鉛筆を使っていた。LYRA のFLUOLINER 99 という蛍光色鉛筆の使い勝手が気に入っていて、昔は東京に出るたびに伊藤屋でまとめ買いしていたんだのだけれど、生産が中止になったとかで、もう手に入らない。残っていた在庫を全部買ったから、まだ手元には10ぐらい残っているんだけれど、もうもったいなくて

    gracenote27
    gracenote27 2011/07/10
    いいハンマーを手に入れた人は、大工仕事の予定が入っていなくても、あたりのものが何でも釘に見えるようになる。 それを使ってみたいから、何かの目的を探しはじめる、いい道具には、どこかそういう人を動かす力み
  • 「物言わぬ上司」の力 - レジデント初期研修用資料(旧)

    初めて離島に飛ばされた昔。何でもできる気分でいたのに、「普通の肺炎」で 外来に来た患者さんと対峙して、薬を処方できなくなった。 「それができる」ことと、「それを決められる」こととの断絶について。 いつも上司がいた 当時たしか3年目ぐらいだったから、その頃にはもちろん、 肺炎の人なんて100人以上診療していたはずなんだけれど、土にはいつも上司がいた。 研修の後半は、基的には自分で指示を出していたのに、島に一人で放り出されて、手が固まった。 今までは要するに、「上司が黙ってみてる」というのが、強力な承認装置として働いていて、 それがなくなって島に飛ばされて、目の前にいる、一見典型的な肺炎の患者さんが、 当に「典型」と認識してもいいのかどうか、確信できなくなった。 研修医はたぶん、「正しさ」を、「上司に怒られない」ということを通じて理解する。 だからいきなり一人で放り出されたそのときは、た

    gracenote27
    gracenote27 2011/07/10
    「今自分が遭遇しているこの状況は、典型的なやりかたで対処可能である」と認識するためには、 本当は、あらゆる例外ケースを体験しないといけない。 「技術の継承」が断絶するもっと早いタイミングで、たぶん「決断
  • 医師の言葉について - レジデント初期研修用資料

    Recent Entries 「病院戦術学」みたいな学問がほしい 行列に関する覚え書き ドラマ「小児救命」 道具としての読書 機関銃の社会史 証拠の時代の振る舞いかた 診断学のこと 電子カルテをネットワーク化してほしい 扇動の技術の意味 Recent Comments 「病院戦術学」みたいな学問がほしい 10/23 kochergawa 10/23 黒 10/23 medtoolz 10/23 黒 10/23 hau 10/23 忍冬 10/23 忍冬 10/22 to 行列に関する覚え書き 10/21 medtoolz 10/20 GONRYO Recent Trackbacks 弔辞の比較 10/22 Bookmarks about Xrea 行列に関する覚え書き 10/21 links for 2008-10-20... ドラマ「小児救命」 10/19 HALTANの日記

    gracenote27
    gracenote27 2011/07/10
    「我々は、色々なことをしゃべりますけれど、本当は、二つのことしか言っていないんです。一つは…‥」 医師は患者の胸に手を差し出した。 「あなたはもしかしたら、死ぬかもしれません」 「そして、もう一つは…‥
  • 悪い知識は大切 - レジデント初期研修用資料

    道徳は大切だけれど、道徳的な人間を生み出そうと思ったときに、道徳だけを教えたのでは片手落ちなのだと思う。道徳というものは、不道徳な「悪い知識」を土台にすることで、初めて堅固な力を持てる。 道徳の効用 理念や道徳というものは、「手続きに従えば簡単に扱える人間」を作る手段として役に立つ。 道徳を、道徳単体として「正しいものだ」と習った人は、道徳的に基づいて何かを促されると逆らえないし、よしんば法律に違反するようなことを命じられても、それが「道徳的なのだ」と強弁されると、高い可能性でそれに従ってくれる。 他人を陥れる方法や、欺瞞を運用して誰かに特定の振る舞いを強要する方法を教わった人は、人を操作するための手続きを見破ることができる。こういう知識を持った人は、運用された道徳から自由でいられて、結果としてたぶん、道徳や理念はどういうものが好ましいのか、自分の頭で考えられる。 どちらの人間がより好まし

    gracenote27
    gracenote27 2011/07/10
    知識には「いい使いかた」と「悪い使いかた」とがあって、学んでいく中で、「いい使いかたしか学べない」学問というのは、ありかたとしてどこかにゆがみを抱えている。