印刷 メール メタボリズムは未来を築く? 震災受け、半世紀前の理論問い直し メタボリズム展の会場。黒川紀章のHelix計画の模型(手前)や、磯崎新の空中都市のCG動画(奥)が並ぶ 磯崎新展に展示された都市像 カプセルを重ねた建築や海上都市。1960年に始まる建築運動「メタボリズム」は、そんな未来像で知られる。東京・六本木の森美術館で開催中の「メタボリズムの未来都市展」などを機に開かれた議論の場では、震災を経た21世紀に、51歳の建築理論がどんな意味を持つのかが語られた。 メタボリズムとは、生物学用語で「新陳代謝」。60年に東京で開かれた世界デザイン会議に際し、建築評論家の川添登(85)、建築家の大高正人、菊竹清訓(83)、槇文彦(83)、黒川紀章らが「メタボリズム宣言」を発表した。 固定した建築や都市像ではなく、空間や設備を取り換えながら生物のように新陳代謝するという発想で、国際的に知られ