事故米の不正転売問題でコメ業者に対する監視体制の甘さを批判されたことから、農林水産省は、コメ業者の立ち入り検査に、食品偽装を監視する食品Gメンを常時投入する方針を固めた。これまで検査を担当していた総合食料局食糧部は不正転売を見逃していたことなどから、同省では「検査能力が不足している」と判断した。事故米問題で一時、食品Gメンが投入されたが、今後は食品偽装監視を担当する消費・安全局に検査機能を移したうえで現場に食品Gメンを投入し、強化を図る方針。 農水省には、食糧法違反などの監視のため、コメ加工・流通業者に対して立ち入り検査や事情聴取を行う権限が認められており、現行では食糧部が担当している。事故米問題でも、食糧部が不正業者や流通先の調査をしたが、経験不足で調査が難航したため、食品全般で不正業者を調べるノウハウを持つ消費・安全局幹部と食品Gメンが、一時的に投入された。 その結果、調査が進んだ経緯