「労働の拒否」ということをいう人が居る。 ともかく賃労働のいまのあり方を肯定するのはよくない、という意見がある。 それに対して、それでも誰かが生きるために必要な労働、最低限の生産とかケア労働とかそういうものは現実にあり、誰かはそこで労働せねばならないのだ、といわれる。 また現状は、そういう部分にかえって労働力が足りてない、という問題が起きている。それは、そうした労働が重要なものであるにも関わらず、過酷な割には賃金が安いとか雇用条件が悪いとか、そういった実態があるからだとされる。 賃金や条件のその劣悪さは、そこで働く者自身の生存が危うくなるほどだという。 すると、その解決策として、現に回っている産業社会なり消費社会の仕組みが、(欲望のあり方を決定することをも通して)そういう労働を「割の悪い」ものだと人に思わせ、その仕事に就きたくないと思わせているのだという反論があり、その仕組みが解体されれば