最近、動物病院に行く機会が増えた。娘(キャバリア・キングチャールズ・スパニエル12歳)が歳をとるにつれて、やたらと病気がちになったことで、週に一度の通院を余儀なくされている。娘の通う動物病院は毎回混んでいて、予約をしても30分や1時間待ちはざらである。受付を済ませ、待合室で診察の順番を待つ。待合室は、どこかを病んだ動物たちと献身的な飼い主たちでいつも溢れている。診察の順番が巡ってくると看護師に名前を呼ばれて診察室へ通されるのだが、呼ばれるのは動物たちの名前である、しかも飼い主の苗字を伴ったフルネームを大声で呼ばれるのだ。私はこの瞬間が好きだ。ペットにつけられる名前は飼い主のセンスの塊だと思う。そして飼い主たちの愛が込められている。それ自体は人間の子供に対する行為と同じであるが、対象が動物であるが故に多少奇抜な名前になることが間々ある。私は飼い主たちのペットへの愛情と背景を想像し、その一風変