ブックマーク / container39.hatenablog.com (2)

  • ソール、インソール プロローグ 1-1 - コンテナガレージ

    十二月三十一日、大晦日。師走と騒いでからクリスマスが終わりやっと落ち着いた頃に年末年始の街の賑わいである。十二月だけは師走と旧暦を言いたがる。環境問題を叫ぶ人種はイルミネーションを考えもなしに綺麗だと口にしているように見える。あくまでも私の見解で特定の誰かを避難しているのではないことを理解してもらいたい。私はつい先日この世に生を受けた。名前はまだない、もしかすると一生名前では呼ばれないだろうと悟り始めているのだ。親は常に私に寄り添っている。たまにだけれど離れる時があるがそれもほんの一瞬で、同じ部屋で寝て起きて、こちらから起こしてまた眠る。出かけるのも一緒で置いていかれたことはまだない。用事ができると私に報告してくる。あるとき、何故そうするのかを私は疑問に思い始めた。独り言も頻繁に話してくる。私が答えられないからだと理解するが、言葉を教えるために話しているようにはまったくもって思えない。自分

    ソール、インソール プロローグ 1-1 - コンテナガレージ
  • 摩擦係数と荷重8-3 - コンテナガレージ

    「犯人は3人だから、1つ分を分けたってことじゃないのか」相田はモニターの乗ったデスクに肘をついて言う。「それで、バッグのほかに手がかりはなにか見つかったのか?」 「いいや、まだだ。ただここから発見場所までの所要時間は高速に乗ったとしても20~30分はかかる。車によって移動したとなるとまぁ、髪の毛の一ぐらいはみつかるだろうが、前科でもないと足取りを追う手がかりにはならんだろうな」捜査員は腕を組み仁王立ちで、うーんと唸ってしまった。大きなカラダは明らかに学生時代主に大学生の時に運動部に所属していた体育会系の容姿である。重すぎる体は、筋力から脂肪へと移行しつつある。事量の変化は見られない。 ドアと捜査員の隙間から、わらわらと走り抜けていく刑事たちがみえた。 唯一の証拠に群がる。 事件の解決が彼らの真の目的だろうか、と相田は疑いを保つ。保身や昇進のために事件を解決している意志が敏感に感じ取れる

    摩擦係数と荷重8-3 - コンテナガレージ
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