法学部の学生なら誰でも一度は読んだ(読まされた)、憲法界の権威によるスタンダード中のスタンダード。とりあえず一冊読むならこれで間違いない。 というより、みんな当然のように読んでいるので読まないと話についていけない。 著者の芦部信喜が1999年に亡くなっているため、その後の新法令・新判例は弟子の高橋和之が補訂を行っている。 原則としては芦部信喜による原文を尊重しており、高橋による補訂部分はカッコや印により区別可能。 憲法は条文自体には戦後まったく改正がなく、学説の動向も(他の科目と比べれば)大きくないため、 今なお基本書の代表としての立場は揺るがないものと思われる。 ただし、古い本だということもあるのだろうが、近年の現実社会の動向と対応していない抽象的な記述が多い。 より具体的なイメージをつかみたい場合は、より高度な専門書へ進むなり、判例集を読むなり、各自で補完が必要と思われる。 「『憲法上