また中田である。 2対2の同点に追いつかれた直後の8回2死二、三塁だった。150キロ越えのドミニカ共和国の快速右腕・デヘスス投手にあっさり追い込まれたカウント1ボール2ストライクからの5球目。中田翔内野手(日本ハム)はフォークに少しタイミングをずらされながらも、二枚腰の粘りでボールを捉えて、痛烈な打球で三塁線を破った。 「同点に追いつかれてソワソワしている中、点を取りたかった。いいところに飛んでくれた。体勢を崩されたが、しっかり粘れたと思う」 2点タイムリー二塁打。勝ち越しを確認した中田は、二塁で両手を叩いてガッツポーズを繰り返した。 この日も終盤の同点劇はまたもミスがきっかけだった。 日本が2点をリードした7回。先頭の7番・エルナンデス外野手の打球は平凡な左翼へのフライだった。ところが目測を誤った筒香嘉智外野手(DeNA)がこれを安打にしたのをきっかけに、1死後に2番手の小川泰弘投手(ヤ