■■第1章:上海のユダヤ難民を保護した日本政府 ●19世紀末、上海には、「アヘン戦争」(1840年)が大きなきっかけとなって、ユダヤ・コミュニティーが結成されていた。 上海におけるユダヤ人口は、中東出身のスファラディ系ユダヤ人700人、欧米系のアシュケナジー系ユダヤ人4000人ほどであったが、「アヘン戦争」以来、上海港を根拠地として発展した英・米・仏国籍のスファラディ系ユダヤ人が、あらゆる点で支配的勢力を占めていた。 ※「上海証券取引所」の所長と99人の会員の3分の1以上がスファラディ系ユダヤ人であった。 中東出身のユダヤ人 デビッド・サッスーン (1792~1864年) 彼はアヘン密売で莫大な 富を築き「アヘン王」と呼ばれた ビクター・サッスーン(ユダヤ人) (1881~1961年) 「上海キング」と呼ばれていた彼は 極東で一、二を競うユダヤ人大富豪であり、 上海のユダヤ人社会のリーダー