出産もこだわって、「産み方」を選べる平成時代です。都会や大病院を中心に、無痛分娩(ぶんべん)を選ぶ人も珍しくなくなってきました。一方、出産には「腹を痛めてこそ愛情が湧く」など、綿々と続く価値観があり、「出産格差」という言葉も。周囲の価値観や思いに縛られ、「きちんと産めなかった」と自分を責めてしまう女性もいます。出産の経験にどう向き合っていけばいいか。母親や医師たちを訪ねました。(松川希実) 【漫画】あなたは何派?3パターンの妊婦が陥りやすい「お産トラウマ」 「自然分娩こそ最高」「無痛分娩で何が悪い」…… 無痛分娩で昨年、長男を出産した千葉県柏市の女性(30)は、妊娠中、ある恐怖に悩まされていました。「陣痛がすごく怖くなったんです」 出産した友人には「なんとかなるよ」と励まされましたが、逃れられない陣痛は考えるほどに怖くなっていきました。選んだ大病院では、無痛分娩も実施していました。 「無痛