千葉県内の元児童相談所の職員が7月、長時間労働でうつになり退職せざるをえなくなったとして、児相を所管する同県に慰謝料などを求める訴訟を起こした。職員の忙しさや人手不足が報じられる一方、虐待で子どもの命が奪われるたびに「児相は何をしていたんだ」という批判の声も巻き起こる。しかし実際に「何をしていた」かは、守秘義務の壁もあり、外からは見えづらい。 そんな「児相のリアル」を伝えようとしたのが、短編映画「ほどけそうな、息」の監督・脚本を務めた小澤雅人さんだ。小澤さんと、映画制作に協力した現場の職員たちに、児相職員や「加害」親の抱える苦悩について聞いた。 職後3年で9割が職場を去る 心折れる若手職員 小澤さんは「児相は虐待事件が起きるたびに悪者扱いされてきたものの、内情はあまり知られていません。職員たちが、どのような思いで親子と向き合っているかを伝えようと考えました」と、制作の動機を語る。 映画の主
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