グローバリズムによって仕事を奪われる国がある一方、 栄える国もある。 危機感を抱きながらも逃れられない グローバリズムにたいする複雑な感情が見えてきた。 ●海外の情報や娯楽を楽しむ国・それほどでもない国 「オフショアリング」と呼ばれる業務の海外移転が英語圏の国を中心に進んでいる。雇用を守れと外国人労働者の流入を防げば、企業は仕事を国外へ移 すだけ。グローバリズムの進むスピードは一律ではないが、いずれの国もこうした流れからは逃れられない。先進国の労働者にとっては不幸な事態だが、後進国 の労働者のなかには仕事や収入が増える人たちもいる。働く人びとの賃金はいずれ世界的規模で平均化していくにちがいない、などと前回書いた。 調 査会社のACニールセンによるグローバリズムについての国際調査が昨年8月に発表されている。一昨年秋、世界42の国・地域の23500人にオンラインで 尋ねたものだ。それを見ると、