7月7日は七夕。どんなに天気がよくても、今年は絶対に会えない織り姫とひこ星がいる。神戸市灘区の摩耶山で運行する「摩耶ロープウェー」のゴンドラの話。半年前、事故に巻き込まれて「おりひめ」号が大破。軽傷で済んだ「ひこぼし」号は5月下旬に運転を再開したが、相方の復帰は12月にずれ込む見通しで、独りぼっちで記念日を迎えることになった。(小川 晶) 摩耶ロープウェーは、市街地と中腹の「虹の駅」を結ぶ摩耶ケーブルに接続し、山頂の「星の駅」との間を約5分で運行する。2台の名称は2001年、阪神・淡路大震災後の運転再開に合わせて公募で決定。摩耶山天上寺に伝わる「摩耶山笹おい七夕まつり」が由来という。 伝説では、織り姫とひこ星が会えるのは年に1回だけだが、ロープウェーの両者の出会いはハイペース。上り下りのたびに、両駅の中間地点で1日約20~30回巡り合う。運行する神戸すまいまちづくり公社の担当者は「出会いの