明徳義塾の馬淵史郎監督(62)は敗戦後でも、率直に、丁寧に取材に応じる。 「今年のチームは自信があった。チャンスやと思ったんやがな」 初戦の2回戦は、逆転サヨナラ3点本塁打で中央学院(千葉)に勝利した。その5日後の3回戦で、まさか逆転サヨナラ3点本塁打を打たれるとは……。 エースの市川が5失点した2回戦は、4番谷合の一発で試合をひっくり返した。「今日は市川で勝つ試合やと思った。勝っときゃグーンと勢いもつく。打てん試合も、どっかで勝たなあかんからね」。勝ち上がれば準々決勝の相手は東海大相模(神奈川)。2試合連続で大勝している。「ええ流れで対戦できる。楽しみやったんやがね」 九回表の攻撃で1死満塁の好機を逃した。「スクイズのサインを打者が見逃した。そのあと、併殺打でしょ。いやな予感はあった」と言った後、「まあ、選手が見逃すようなサインを出す監督の責任や。監督ちゅうのは、ツラいんよ」とおどけた。