問 700億円ともいわれる費用を投じて、この暮に総選挙を行う意義は何か。 答 首相は消費税10パーセントの実施を先延ばしすることについて国民に判断を問う、と言っている。国民の代表機関である国会では、一部の議員をのぞいて、増税先延ばしに強い反対論はない。一般の国民は、日本国の財政危機はともあれ、日々の支出増といういやなことが先送りされることを歓迎している。負担を強いる増税について民意を聞くのであればともかく、嫌なことの先送りについて国民の判断を問うというのは、ご念のいったことである。今回の総選挙の意義は、冗談半分で言えば、700億円を投じることによって、ささやかではあるが景気の浮揚を図るアベノなんとかの一助としての公共投資である。真面目に言えば、解散・総選挙を逆手にとって安保優先「面舵いっぱい」の安倍路線に反対の意思表示をしたい有権者を除けば、無用の解散・総選挙なのだ。 戦後これまで、衆議院