◆高校時代…「仕返し相手を書いたリスト」持ち歩く 勉強はできるほうだった。彼と同じウェストフィールド高校に通っていたというある学生は、「チョ容疑者は本当に頭がよかったが、とても口数が少なくて孤独なため、“頭の中が混乱している人”のように見えた」と振り返る。 だが、彼の学校生活は徐々に悪夢と化していった。同級生のクリス・デービスさんは「授業中に本を読もうとしないので、先生が無理やり読ませたら、やっと口に何か詰まっているかのような変な声で本を読んだ。すると生徒たちが笑い始め、彼を指差して“中国に帰れ”と言った」と語った。他人を避け、一人ぼっちになった彼の成長期における学校生活は、彼の心の中で外部の世界に対する敵対心を膨らませ、倒錯した世界観を形成した可能性がある。 チョ容疑者と同じ高校に通っていたカーマン・ブランドン(ウェストバージニア大学在学中)は「チョ容疑者は高校のとき、“仕返しして
犯罪者は生まれるのだろうか。それとも作られるのだろうか。米バージニア工科大学銃乱射事件を起こし自殺したチョ・スンヒ容疑者の23年間の人生を「Ismail Ax(イスマイルの斧、“神による処刑”などと解釈されている)」に至らせたのは何だったのだろうか。彼の歩んできた人生を振り返ってみると、所々にその「芽」が育っていた。 ◆小学生時代…スポーツが得意で賢い優等生 チョ・スンヒ容疑者ははじめから「一人ぼっち」だったわけではない。チョ・スンヒ容疑者が通っていたソウルのある小学校の元担任教師は「平凡な子供だった」と記憶している。 父方のおばは「勉強はできたが、内気だった」と語る。ただ、母方の祖母は「言葉数がとても少なくて親が心配していた」と話している。 1992年、小学2年生の時に米国に移住したチョ容疑者は、英語があまり必要ではない算数では「天才」と呼ばれた。スポーツも得意で、賢い模範的な
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