今回は、不安定な成果物が混在するメイン開発ラインに対して、リリース作業の構成管理の独立性・平行性を、分散リポジトリを使って確保する方法について説明します。 「リリース」における成果混交の問題 「一度だけリリースしてしまえば、後は野となれ山となれ」という開発は皆無である、とは言いませんが、 一般的な開発の場合、以下のような契機での「リリース」が必要とされるのではないでしょうか。 製品の出荷 本リリース前の試用版の提供 個別カスタマイズ版の提供 障害修正版の提供 開発期間途中での中間納品 こういった「リリース」の際、例えばCVSやSubversionといったモダンな構成管理ツールであれば、「タグ付け」や「ブランチ」といった機能により、以下のようなことを実現します(体系的な詳細に関しては、「パターンによるソフトウェア構成管理」を参照されるのが良いでしょう)。 ベースとなる版の決定 固有の