米ユナイテッド航空に無理やり降機させられたベトナム系米国人の男性乗客が、ベトナム戦争中の経験より「恐ろしかった」と話していることが明らかになった。家族と弁護士が13日、シカゴで記者会見した。 被害に遭ったケンタッキー州在住のデイビッド・ダオ医師(69)の弁護士によると、ダオ医師は前歯2本を失ったほか、鼻を骨折し、「かなりの」脳震盪(のうしんとう)を起こした。ユナイテッド航空を訴える方針だという。 トマス・デメトリオ弁護士は会見で、「(ダオ医師は)1975年のサイゴン陥落でベトナムを離れ、ボートで脱出して、恐ろしい思いをしたと話している。しかし、通路を引きずられたのは、ベトナムを出る時の経験よりも恐ろしく衝撃的だったそうだ」と明らかにした。