オランダに作られたミニ森林。同様の森林作りは、世界中に広がりつつある。(PHOTOGRAPH BY IVN NATUUREDUCATIE) ある暖かい6月の午後、オランダの町ユトレヒトでは、ニレとヤナギの茂みでカササギが鳴き、葉の上を甲虫が這っていた。すぐ隣には18階建てのビルが建ち、電車の線路が走っている。ここは、「ムジークプレイン(音楽の広場)」と名付けられた小さな人工森林だ。広さは、近くにあるバスケットボールコートとさほど変わらない。2018年に木が植えられる前は駐車場だった。 同じような「ミニ森林」は、オランダ全土で144カ所に作られ、ユトレヒトだけでも7カ所にある。同国のミニ森林計画を率いる団体「IVNネイチャー・エデュケーション」によると、2021年末までにその数は200カ所に増える予定だという。 小さな土地を活用してできるミニ森林プロジェクトは、日本の植物学者である宮脇昭氏の
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