以前にも一度、ブログに書いたことがあるけれど、私は学生時代、教授の娘さんの家庭教師をしていたことがある。教授のお宅は人も物も整然としていて、パンイチでごろ寝した父親が、真っ昼間からビールを飲んで野球観戦している家庭で育った私にとっては、ものすごくカルチャーショックだった。それゆえこの経験は、10数年経った今でも、私の頭の中でブログの中で何度も思い描くことになるほど、印象的なものとなっている。 教授は文系学科の教授だったので、ゴリゴリ理系な高校三年生の娘さんの受験勉強を見られないんだと笑っていた。けれど多分、私に求められていたのは、勉強を教えることというよりも、大学受験を前にナーバスになっている一人っ子の娘さんの話し相手となる”お姉さん”としての役割だったように思う。事実、娘さんはとても賢くて、私が家庭教師を始めた時には既に、第一志望の大学に十分合格できるだけの実力があったように思う。諸々の